絵本は、決して子どものためだけにあるわけではありません。時として、大人もつい涙してしまう絵本があります。
『ちいさいあなたへ』は、母親となる誰もが共感する、育児の苦しみと歓び、そして生まれてくる子どもへの感謝と成長、そして苦悩、さらには自らの子どもが親となってわかる『自分(親)への気持ち』を、絵本の中のほんの数ページで、選び抜かれた言葉とイラストで、私たちの心を揺さぶるように伝えてくれる絵本です。
ここで紹介する絵本は、そんな絵本です。
私はこの絵本の評判をネットで知り、第一子を出産する妻に送りました。臨月に入り出産間近となった妻は、私のプレゼントを受け取って、その場で読みました。そして、読み進めるうちに涙し、その涙はとめどなく溢れてきました。
この絵本を紹介するための言葉は、私にはこれ以上は見つかりません。国を超え、時代を超え、子を持つすべての親へ贈りたい1冊、それがこの絵本です。
『ちいさなあなたへ』
『ちいさいあなたへ』は、アメリカの作家アリスン・マギー(Alison McGhee)/作、ピーター・レイノルズ(Peter H. Reynolds)/絵の絵本で、2005年の出版以来、ハリーポッターをしりぞけて児童書分野で1位地位を獲得している絵本です。
題材となる子供は女の子ですが、はっきりいって性別は関係ありません。冒頭で紹介した通り、子を持つすべての親、そして子供に読んでいただきたい絵本です。私は男であり夫ですが、臨月を迎えて不安が募る妻に、(男児とわかっていましたが)この絵本を贈りたいと心から思いました。
『ちいさいあなたへ』は日本語訳で、原題は『Someday』となっています。内容を読むとその理由がわかります。命はつながるもの、親子の関係も・・・ この絵本は、原題のとおり、今だけではなく未来へと親子の思いがつながる絵本です。
出産祝いとしてはもちろん、夫から妻への贈り物としてもぴったりの絵本です。むしろ、理由などなくてもいい、世の中のすべての親に読んでいただきたいと思える一冊です。
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